PIXTAのセミナーに参加してわかったストックイラスト販売のコツ

こんにちは、popegram(@pope_gram)です。

4月21日にPIXTAで開催された「フリーランスの新しいワークスタイル 〜自分のイラストで収入を得る方法〜」というセミナーに参加してきました!

講師はイラストレーターのマツ@matsuillust5さん。

おしゃれなイラストからポップなイラストまで、幅広いストックイラストを販売されていて、PIXTAのクリエイターランクも4(過去1年間の販売実績1500枚以上)と人気のクリエイターさんです。

マツさんのPIXTAプロフィール

マツさんのWebサイト

イラストストックへの取り組み方やコツなど、ためになる情報が満載のセミナーでした。

今回の記事では

  1. ストックイラスト初心者のぶつかる壁
  2. セミナーのレポート
  3. セミナーに参加してわかった取り組み方のコツ

をまとめました^^

イラストストックはクリエイター向けの情報がまだまだ少ない

わたしは今年の1月からPIXTAとAdobe stock(fotolia)に登録して、ストック素材サイトでのイラスト販売をはじめました。

はじめてみてわかったことですが、ストックフォトはかなり前から副業として話題になっていて情報も多いのですが、イラストに関してはクリエイター向けの情報が少なめです。

ストックフォトに関する本はあるのですが、ストックイラストの本はありません。

ストックイラストに関する悩みの解決法やコツは、PIXTAのクリエイター向けサイトPIXTA ChannelやクリエイターさんのブログやTwitterから情報をさがしています。

イラスト制作の技術書もあるのですが、ストックイラストに当てはまらない内容のものもあるので、本当に役立つ情報をさがすのがむずかしいです。

ストックイラスト制作のむずかしいところ

ストックイラストの制作をはじめてまだ間もないですが、いくつかの壁にぶちあたってしまい、そのヒントが今回のセミナーにある気がして参加しました。

ストック素材初心者のあるあるだと思うのですが、セミナーに行く前に悩んでいたことは次のことです。

取り組み方がよくわからない

ストックイラストの制作は「空いた時間にできる」「締め切りがない」「クライアントがいない」「好きな場所でできる」「自分で制作ペースを決められる」など働き方としてはほんとうに魅力的です。

でも、逆にいえば「自分で方向を設定する」ことがベースになるということ。

今までやったことのないジャンルのものを、自分でペース配分して行動するのは、想像以上にむずかしいことです。

どんなテーマのイラストを描けば良いのかわからない

たとえば、PIXTAで人物のある「人物」イラストを描くとします。

人物のなかにも、家族・女性・男性・子ども・高齢者・単身者・夫婦・サラリーマン・OLといくつも候補が出てきます。

そこから「家族」をテーマにするとしても、「家族が」「どこ」で「なに」をしているのかも決めなければいけません。

テーマが広すぎると、一般的な場面になりがちで、競合が多くなりがちです。

かといってニッチすぎるテーマでは、誰にも使ってもらえないイラストになってしまう可能性も。

そんなことを考えてしまい、自由にテーマを選べるというのもむずかしい。

迷いがでてしまい、取り組みづらくなってしまいました。

どんなタッチにすれば良いかわからない

PIXTAの販売数や実際に広告などで使われているイラストを見ると、手描きっぽくて色味がおさえられたライトなタッチが人気のようです。

ひとくちにタッチといっても、沢山あって迷います。

  • 輪郭線のないタッチ
  • 輪郭線のあるタッチ
  • Illustratorで描く図形を組み合わせた表現
  • 手描きっぽい線画の表現
  • Photoshopやクリスタを使った水彩の表現
  • 軽めでおしゃれなタッチ
  • ビビッドではっきりとしたタッチ
  • 立体的な表現
  • 平面的な表現
  • 真面目な表現
  • くだけた(コミカルな)表現

わたしはベクターデータをメインに扱いたいので、Illustratorに向いた作風としてある程度は方向性が決まっていますが、どのタッチが良いのか迷っています。

バリエーション展開の方法がわからない

いま販売しているイラストには、単品と単品を集めたセットを出品しています。

人物イラストではベース作ってから、目・口・手などのパーツを変えて表情のバリエーションを作りました。

正直それだけで混乱しています(^^;)

テーマに合わせた違う場面なども作れるようになりたいのですが、まだ慣れていないので、後でアレンジすることを前提にベースをつくるのに戸惑います。

やはり慣れていけばわかってくるのでしょうが、どう展開していったら良いのか迷うと、手がとまりやすいです。

制作のペースを作るまでが難しい

いまはまだ慣れていないこともあって、一つ作ってタグ付けしてサイトにアップするまで時間がかかってしまいます。

スキマ時間にできるのがストックイラストの良さだと思うのですが、気づくとスキマどころではない!という状態に。。

たとえば、1ヶ月にいくつ作るとか、1週間にいくつ作るとか、1日1時間取り組むとか、制作のペースを決めてしまった方がよいのかな?と思うようになりました。

そうでないと、時間だけが過ぎていってしまうような気がします。

その辺りの対策も、セミナーで聞ければいいなと期待していました。

なんだか孤独

わたしの周りにはストックイラストやストックフォトのクリエイターさんはいません。

以前は講習会などでイラストレーターさんやデザイナーの方とお話する機会がありましたが、最近は機会がありません。

フリーランスなので、一人で作業は慣れているのですが、なんだか孤独な気持ちになることもあります。

とくにストックイラストは情報も少なく、取り組み方のノウハウも手探りです。

アップしたイラストもすぐに売れるわけではないですし、まだ収益は微々たるものです。

その状態ってとても挫折しやすいなと思います。

実際にストックイラストに挑戦している人と会ってみて、どんなスタンスで作業しているのか知りたい。

今回のセミナーには懇親会もあるので、そんなメンタルへの刺激にもなるかなと思い参加しました。

PIXTAセミナーの内容

セミナーはPIXTAの担当者と、講師のマツさんのトークが中心で、以下のような内容でした。

  • PIXTAからストックイラストの概要についての説明
  • 講師マツさんのトーク
  • PIXTAの売れ筋について解説
  • ストックイラストの使用事例や用途の解説
  • 懇親会

短い時間のなかで、かなり内容もりだくさんでした。

CLIP STUDIOのお試しブース

個人的にとてもありがたかったのが、CLIP STUDIOの開発・販売をしている株式会社セルシスによるお試しブースが設置されていたこと。

iPad ProやWacomのWindows搭載液晶タブレット、小型Windows搭載液晶タブレットraytrektab(多分この機種だったかと…うろ覚え)などにCLIP STUDIOがインストールされていて、描きごこちをお試しできました。

Apple Pencilの描き味がかなり良くて、驚きました。

気軽に持ち歩いてイラストが描けそうなので心揺れますね(笑)

raytrektabもWacomの液晶タブレットを買う時に迷った機種だったので、参考になりました。

かなり小型なので、下書き用に良いかなという感じでした。

CLIP STUDIO自体もまだ使い始めたばかりなので、クリスタのベクターレイヤーなどの説明が聞けてよかったです。

Illustratorとベクターデータのやりとりができないのが惜しいな、と近くにいた参加者も同じ感想を持っていたようでした。

懇親会

ストックイラストに興味がある人、すでにクリエイターとしてイラストをアップしている人、写真のクリエイターでイラストも挑戦していきたい人など、さまざまな方がいました。

イラストレーターの方が多いのかな?とちょっと腰が引けるところもあったのですが、デザイナーの方も多くてホッとしました。

周りにストックイラストに挑戦している人がいないので、皆さん似たような悩みを持っていたり、自分とはちがう作風だったり、参考になる部分が多かったです。

孤独になりがちな仕事でも、交流する場があるのはありがたいですね。

PIXTAセミナーのポイント

たくさんのお話があった中でも、特に気になったポイントがありました。

ストックイラストは「投資ビジネス」

PIXTAの方からまず説明があったのが、ストックフォトやイラスト・映像などは「投資ビジネス」だというお話。

ブログやアフィリエイトサイトの収益化と同じで、ある程度の数が積みあがってから収益が上がるビジネスモデルだということ。

数が増えるまではなかなか収益に結びつかないので、挫折しやすいビジネスだなと思います。

ただ講師のマツさんのお話の中で、「継続していけば必ず収益化できる」と信じてつづけていくことが大前提だなと確信しました。

とにかく枚数を増やす

マツさんのお話の中で、

0を1に
1を100
100を1000に

というお話がありました。

最初は成果よりも数を増やすことが大事だと思っていたのですが、やはり成功している人はコツコツつづけているのだと実感。

バリエーションを広げる

数を増やすアイディアとして、バリエーションの増やし方についても説明がありました。

セットにしたりテーマごとのバリエーションを増やしていくなど、一つのイラストから連想して増やしていくと、展開しやすいようです。

イラストの幅を広げる

カラーやタッチ、テイストなどをアレンジしてイラストの種類を増やすコツの説明もありました。

1度作ったイラストからも、アレンジ次第で別のタッチのイラストになるなど、目からウロコの情報でした。

売れているクリエイターさんは、いろいろな試行錯誤をされているんですね。

収益を増やす秘訣はクオリティ×売れ筋のタッチ×枚数

セミナーの中で、「枚数を増やす」の前提として「クオリティ」というお話もありました。

やはり売れ筋のタッチとクオリティを意識=売れるイラストを増やすことが収益化へつながる秘訣ということですね。

売れ筋には特徴がある!流行をつかむコツ

PIXTAの過去の人気イラストと現在の売れ筋イラストを比較した解説もありました。

やはりイラストも年代によって流行が変わってくることがわかります。

最近の流行の色やトーン、タッチなどは販売数の多いイラストや実際に使われている場面からも把握することができます。

2018年は明るめのトーン、鮮やかなカラー、洗練された線のタッチなどが流行しています。

実際に使われる場面、媒体を意識する

実際にストックイラストが使われている媒体の紹介もありました。

どんなふうにイラストが使われているのか、配置しやすいイラストやカラーはどんなものなのか?

実際に使われる場面を意識したイラスト作りは、「使いやすい素材作り」のヒントになります。

PIXTAセミナーからわかった取り組み方のコツ

セミナーを聞いたことで、今まで自分が困っていたことが明確になりました。

わたしの悩んだり迷ったりしていることって、ストック販売するクリエイターさんはみんな持っていることだと思いました。

その悩みをどう解決すれば、迷いなく取り組んでいけるのか?取り組み方のコツをまとめました。

まずは0を1にする作業から

正直、まだまだ制作のながれがスムーズに運びません。

作業をしていると時間があっという間にすぎてしまって、「まだこれしかできてない…」「もっと効率の良い方法があるんじゃないの?」「データミス発見!がーん。。」なんてことばかりです。

でも、きっとはじめは誰でもそうだと思うんですよね。

講師のマツさんはとても効率良く制作されているように見えたけど、同時にいろんな試行錯誤の末にたどりついた方法なんだろうな、って伝わってきました。

効率的にできるようになるには、きっと自分なりの工夫をくりかえしていくしか方法はないんだと思いました。

とにかくはじめたばかりなので、0を1にする作業を何度もくりかしていくことが一番の近道だと感じました。

アイディアをまとめる

ストックイラストに大切なのは、イラスト自体のクオリティももちろんですが、やはりテーマの設定が重要だと実感しました。

テーマがきちんと定まっていないと、スムーズに制作がすすみません。

テーマは具体的に

ストックイラストと受注イラストの大きな違いは、「テーマを自分で設定すること」です。

自分でテーマを設定するのって、意外とむずかしいものですよね。

テーマがあいまいだと作業中に迷ってしまいがちなので、最初に3ワードくらいで決めておくのが良いと思いました。

例えば、家族×3世代×GWなど。

家族×3世代だけだと、テーマが広すぎて場面が絞れません。

でもGWというテーマを合わせれば、かなり限定されます。

家族×3世代×GWから想像できる場面

  • テーマパーク
  • ホテル
  • 帰省
  • 電車ラッシュ
  • アスレチック
  • バーベキュー
  • お墓まいり

など、イメージしやすくなりますね。

ストックイラストの使用事例を集める

流行を把握したり、イラストを掲載する媒体の目的を把握するために、実際にストックイラストが使われている事例を集めておくと、資料としてとても役に立つと思います。

私もストックイラストが使われている広告やポスターなどを発見したら、資料として保存しています。

効率的に作業できるように工夫していく

ストックイラストは数をアップするのが大切なので、効率的に作業していくことが重要です。

効率が上がってくれば、スキマ時間にサクサクッとアップできるようになりそうですね。

効率を上げるには、「作業中に迷わないこと」がいちばんだと感じました。

迷ってしまうと手が遅くなったり、手が止まったりしてしまいます。

次に描くテーマを決めておく

テーマに迷ってしまうと、そもそも作業を始められません。

1日の作業の終わりに、明日(次回)取り組むテーマを決めておけばスムーズに始められると思います。

テーマは3ワードくらいまで絞っておけば、取りかかりやすくなりますね。

流用できるイラストやパーツを増やす

顔の中のパーツを流用できるように作っておいたり、一度作った物のイラストを別の場面にアレンジしたり。

イラストが増えること=パーツが増えることだと考える。

イラストストック初心者だと、1つのイラストを完結して考えがちですが、講師のマツさんのこの視点が今後のカギになりそうです。

作業管理ノートをつくる

作業管理ノートを作ったほうが良いのか?と思っていたのですが、講師のマツさんのノートを実際に見られたのはかなり参考になりました。

日付・アップしたストックサービスのメモ・作業のメモやアイディアなどが書かれていました。

無印のルーズリーフに項目を印刷していると聞いて、さっそく買ってきました!

(マツさんは罫線のタイプを使っていました。わたしは方眼にしてみました。)

良いアイディアは貪欲にマネっこ取り入れていきたいです 😀

自分なりのルーティーンを決めていく

作業の時間を決めておいたり、作業内容をおおまかに決めておくのも良いアイディアだなと感じました。

ルーティーンを決めておくと、基準ができて動きやすくなると思います。

新規のイラストを描く時間、アレンジで増やす時間、アップする時間など自分なりのルーティーンを少しずつ決めていきたいです。

おわりに

なんとなく書き始めたレポートでしたが、すごく長くなってしまいました(!)

それだけ情報の多いセミナーだっということですね。

セミナーに行っただけで満足してしまわないように、イラストアップもしていきます。

とにかくまずは出すこと、試行錯誤することなのだと思います。

まずは0を1にはできたので、1を100にするところを。

冒頭にも書きましたが、ストックイラストの情報って少ないので、ストックイラストのクリエイターさんの参考になりそうな情報があれば、今後も書いていきたいと思っています。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です